中国でスマートフォンを使うには、通信の手段を先に決める必要があります。選択肢は三つ。eSIM、現地SIM、国際ローミングです。旅行者には、eSIM がいちばん合理的です。
01三つの方法を比べる
| eSIM(日本で購入) | 現地SIM | 国際ローミング | |
|---|---|---|---|
| 手間 | 少ない | 多い(店に並ぶ) | 最も少ない |
| 料金(10GB) | 2,000〜3,500円 | 1,500〜2,500円 | 5,000円〜 |
| Google / LINE | ◎ 使える | × 使えない | ◎ 使える |
| 電話番号 | なし(データのみ) | あり(中国番号) | 日本の番号のまま |
| 設定 | 日本で完了できる | 現地で必要 | 不要 |
| 向いている人 | ほとんどの旅行者 | 長期滞在・中国番号が必要な人 | 短期・コストを気にしない人 |
旅行者には eSIM をおすすめします。理由は、Google と LINE が使えること、日本で設定が終わること、そして現地で手続きに時間を取られないことです。
02容量は、どれくらい必要か
使い方で変わります。目安を出します。
| 使い方 | 1日あたり | 5日間 | 10日間 |
|---|---|---|---|
| 地図・検索・メッセージ中心 | 150MB | 1GB | 2GB |
| 写真をSNSに上げる | 400MB | 3GB | 5GB |
| 動画も見る | 1.2GB | 8GB | 15GB |
地図と翻訳が中心なら、5日で3GBあれば足ります。ホテルでは Wi-Fi が使えるので、思ったより減りません。ただし写真のバックアップは Wi-Fi で行ってください。
03買う前に確認すること
- 対応端末か|iPhone XS 以降、または eSIM 対応の Android。SIMロックがかかっていないこと
- データ専用か|ほとんどの eSIM はデータのみ。電話番号は付きません
- 経由地|「中国本土対応」と書いてあっても、香港経由かシンガポール経由かで速度が変わります
- 有効期限|購入日からか、現地で開通してからか。後者のほうが使いやすい
04設定の順番
- 日本で eSIM を購入(QRコードがメールで届く)
- 設定 → モバイル通信 → eSIMを追加 → QRを読み取る
- 「モバイルデータ通信」を eSIM に切り替えるのは現地に着いてから
- 現地で eSIM をオンにし、数分待つ
日本でオンにしないでください。日本で開通すると、有効期限がそこから始まります。設定だけ済ませ、回線の切り替えは現地で。慣れない場合は、出発直前の空港で切り替えても構いません。
05よくある質問
eSIM なら Google マップが使えますか?
使えます。ただし地図の精度は日本ほどではありません。中国国内の道路データは更新が粗いので、建物の位置がずれることがあります。地下鉄の出口は、駅の案内表示のほうが正確です。
電話番号は必要ですか?
旅行なら、ほぼ不要です。ただし中国のアプリで本人確認を求められたとき、中国の番号がないと進めない場合があります。Alipay の登録は日本の番号で可能です。
現地で SIM を買うほうが安いのでは?
料金は安いですが、空港のカウンターで並び、パスポートを出して登録する必要があります。さらに中国の回線なので Google と LINE が使えません。旅行者は eSIM のほうが結果的に得です。
容量を使い切ったら、追加できますか?
事業者によります。多くは追加購入に対応していますが、現地からの購入は決済が通りにくいことがあります。余裕を持った容量を買っておくのが安全です。
家族で1台を共有できますか?
テザリングで共有できます。ただし電池の消費が早く、速度も落ちます。2人以上なら、それぞれに eSIM を用意したほうが快適です。