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03-1Beijing

北京|三日では、足りない街。

故宮、万里の長城、天壇、頤和園、胡同。ひとつの街に四つの時代が重なっています。3泊4日でどこを切り取り、何を捨てるか。その判断の材料をまとめました。

2026年10月18日 更新3〜4日歩行量 多故宮は完全予約制

北京・故宮太和殿の前庭と白大理石の階段
故宮・太和殿。南から北へ、一直線に三つの大殿が並びます。朝の開門直後が、いちばん人が少ない時間です。
滞在日数
3〜4日
故宮の歩行
8,000歩
空港→市内
40分
ベストシーズン
9〜11月

01北京は、四つの時代が重なった街

北京の面積は16,410平方キロメートル。東京23区のおよそ2.6倍、京都府とほぼ同じ広さに、約2,180万人が住んでいます。街は四角い環状道路で囲まれていて、二環、三環、四環と外へ広がります。故宮はその二環の内側、いわゆる「旧市街」の中心にあります。

この街の面白さは、時代が層になっていることです。元の都の面影が残る胡同、明と清の24人の皇帝が住んだ紫禁城、民国期の洋館、そしてオリンピック以降の超高層ビル。地下鉄で二駅移動するだけで、別の世紀に着きます。

だから、3泊4日では足りません。何を捨てるかを先に決めてください。このページは、その判断のために書いています。

北京・天壇の祈年殿と丹陛橋
天壇・祈年殿。青い瓦は、天の色です。ここだけは、故宮より静かで、空が広い。

02見どころは、六つに絞れる

北京の観光地は数十か所ありますが、初めてなら六つで十分です。この六つは、性格がはっきり違います。都の中心(故宮)、都の外側(長城)、祭祀の場(天壇)、皇帝の庭(頤和園)、民の暮らし(胡同)、そして現代(798)。

1. 故宮(紫禁城)

72ヘクタール、980棟。1420年から約500年、24人の皇帝がここに住みました。南の午門から入り、北の神武門へ抜ける一方通行です。出口までの距離は約2キロ、歩行は8,000歩を見込んでください。

見るべきは三つ。太和殿の前庭(人がいちばん多い)、東六宮の路地(人が減る)、そして北端の御花園(木がある)。太和殿だけ見て帰る人が多いですが、東側の路地に入ると、突然静かになります。

完全予約制になりました。2026年10月から当日券の販売が終了しています。7日前から公式サイトで販売、パスポート番号が必要です。月曜は休館。入場は8:30、16:00に入場締め切りです。

2. 万里の長城(慕田峪)

北京から行ける区間は三つ。八達嶺(人が最多、設備充実)、慕田峪(外国人に人気、ロープウェイと滑り台あり)、金山嶺(修復が少なく、歩きごたえがある)。初めてなら慕田峪を選んでください。混雑が少なく、景色の抜けがいい。

市街地から車で約1時間30分。ロープウェイで14号楼まで上がり、そこから20号楼まで歩いて戻るのが標準的な回り方です。所要3時間、6,000歩、階段のアップダウンがあります。

3. 天壇

明と清の皇帝が、天に豊作を祈った場所です。1998年に世界遺産に登録されました。見どころは祈年殿、回音壁、そして朝の公園そのもの。

朝7時に行くと、林の中で太極拳をする人、地面に水で字を書く人、羽根蹴りをする人がいます。観光地というより、市民の庭です。入場は南門から、祈年殿へ北へ歩く順番がいい。

4. 頤和園

290ヘクタールの皇帝の庭園。昆明湖の広さは全体の4分の3を占めます。西太后が夏を過ごした場所で、頤和園という名は「心を養い、和らげる」という意味です。

入口は東宮門。そこから長廊を西へ歩き、十七孔橋を渡って南湖島へ。歩行は7,000歩。疲れたら、昆明湖の遊覧船(20元)で戻れます。

5. 胡同と什刹海

胡同は、旧市街の細い路地のことです。両側に灰色のれんがの家が並び、門の色と形で、かつて住んでいた人の身分がわかります。什刹海は、その胡同に囲まれた湖。夕方、水面に柳が落ちる時間がいちばんいい。

南鑼鼓巷は商業化が進んでいます。静かに歩きたいなら、鼓楼の東側、北鑼鼓巷から宝鈔胡同あたりを選んでください。

夕暮れの什刹海と鼓楼のシルエット
什刹海は、日が落ちる30分のためにある 湖の西岸から東を見ると、鼓楼のシルエットが水面に落ちます。夏は柳が垂れ、冬は湖が凍って、その上を人が歩きます。 周囲は約6キロ。全部歩くと1時間半かかるので、西岸から銀錠橋まで、20分だけ歩くのがちょうどいい。夜は灯りが水面に映ります。

6. 798芸術区(時間があれば)

1950年代の旧工場を、ギャラリーとカフェに転用した地区です。入場無料。現代アートに興味がなければ、飛ばしても構いません。ただし写真を撮る人には面白い場所です。

033泊4日の組み方

初めての北京で、いちばん多いのがこの形です。故宮と長城を両方入れて、胡同を夕方に置く。移動を最小にして、疲れを翌日に残さない組み方です。

1日目|到着・胡同

午前の便で首都空港へ。機場快軌で東直門、地下鉄で宿へ(約50分)。荷物を置いて、夕方から什刹海を歩く。日が落ちるころ、柳と水面が同じ色になります。夕食は近くの店で、炸醤面(ジャージャー麺)。

2日目|故宮・天安門

8:00に宿を出て、8:30の開門に合わせる。午門から入り、太和殿、東六宮、御花園を経て神武門へ(約4時間)。昼は故宮の北、景山の麓で。午後は景山公園に上がり、故宮の屋根を北から見下ろす。15分で登れて、この眺めは外せません。

3日目|万里の長城

7:00に宿を出て、車で慕田峪へ(1時間30分)。ロープウェイで上がり、20号楼まで歩いて戻る(3時間)。昼は麓の食堂で。15:00に市内へ戻り、夕方は天壇か、疲れていれば宿で休む。夜は烤鴨(北京ダック)。

4日目|頤和園・出発

7:30に宿を出て、頤和園へ(地下鉄で40分)。東宮門から長廊、十七孔橋まで2時間半。11:30に切り上げ、空港へ。午後の便で帰る。荷物は前日にホテルで預かってもらうと動きやすい。

北京・頤和園の昆明湖と十七孔橋
頤和園・昆明湖。長廊から西を望む。湖の面積は全体の4分の3を占めます。

04費用の目安

3泊4日、2名1室、1人あたりの目安です。1元=約21円で計算しています。

項目円元補足
航空券(往復)35,000〜60,0001,650〜2,900成田・羽田発
ホテル(3泊)27,0001,290東城区の4つ星、1泊9,000円
故宮1,26060旺季。珍宝館は別途210円
万里の長城(慕田峪)3,470165入場45元+ロープウェイ120元
天壇71034聯票(共通券)
頤和園1,26060聯票
市内交通(4日)2,500120地下鉄+DiDi
食事(4日)12,000570烤鴨1回を含む
空港往復1,05050機場快軌25元×2

合計 約8万5千円(約4,050元)。烤鴨を2回にすると、1万円ほど上がります。

05どこに泊まるか

北京は広いので、宿の場所で1日の効率が変わります。三つの選択肢があります。

エリア1泊の目安良い点難点
東城区(故宮の東)9,000〜15,000円故宮・胡同・天安門に徒歩圏。初めてならここ価格が高め。路地の宿は部屋が狭い
朝陽区(三環の東)7,000〜11,000円798・三里屯が近い。新しいホテルが多い故宮まで地下鉄で30分
西城区(頤和園寄り)6,000〜9,000円頤和園・動物園が近い。静か中心部への移動が長い

初めてなら東城区。故宮の東、南鑼鼓巷か東四あたりが使いやすいです。朝、歩いて故宮まで行けるのは大きい。

北京の胡同、夕方の路地
胡同の宿という選択 旧市街の一角に、四合院を改装した小さな宿があります。部屋は6〜8室、中庭があり、朝は鳥の声で目が覚めます。 1泊12,000〜20,000円。数が少なく、週末は1か月前から埋まります。水回りは古いので、そこだけ確認を。

06食べる

烤鴨(北京ダック)

北京に来たら、一度は。皮が飴色で、薄い餅に包んで葱と甜麺醤をのせて食べます。1羽で2〜3人分、180〜280元(3,800〜5,900円)。有名店は予約が必要ですが、地元の人が行く店のほうが安くてうまいです。ガイドに聞くのがいちばん早い。

北京ダックを切り分ける様子
烤鴨は、目の前で切り分けます。皮だけを先に皿へ。最初の一切れは、熱いうちに。

炸醤面(ジャージャー麺)

北京の日常食。太い麺に、肉味噌ときゅうり、もやしを混ぜます。1杯20〜35元(420〜740円)。屋台でも食堂でも食べられます。昼に軽く済ませたいとき、これがいちばん外さない。

涮羊肉(羊肉のしゃぶしゃぶ)

銅の鍋で、羊肉をさっとくぐらせ、胡麻だれで食べます。1人80〜150元(1,700〜3,150円)。冬に食べると、体の芯から温まります。臭みが少ないので、羊肉が苦手な人でも食べられることが多いです。

豆汁(豆の酸味のある飲み物)

北京の朝食の名物で、绿豆のでんぷんを作った残りを発酵させたもの。独特の酸味と匂いがあり、北京出身でも苦手な人がいます。挑戦するなら、朝市で少量だけ。無理に勧めはしません。

07移動

北京の地下鉄は路線が多く、英語併記があります。初乗り3元(63円)。Alipay の交通コードを登録すれば、券売機に並ばずに改札を通れます。

  • 空港から|首都空港は機場快軌で東直門まで25分(25元)。大興空港は大興機場線で草橋まで20分(35元)
  • タクシー|初乗り13元。流しは捕まえにくいので、DiDi を使う。配車に5〜10分かかる
  • バス|路線が多いが、表示が中国語のみ。慣れるまでは使わなくていい
  • 自転車|共享単車が普及。胡同を走るのは気持ちがいいが、交通量に注意

08気をつけること

  • 予約|故宮は7日前から。春節と国慶節は長城も入場制限がかかる
  • 混雑|故宮は開門直後と閉門前が空く。11:00〜14:00がいちばん多い
  • 寒暖差|11月〜3月は氷点下。1月の平均最低気温は−8度。ダウンと手袋は必須
  • 大気|冬にPM2.5が上がることがある。敏感な人はマスクを
  • 距離|「近い」と言われても2キロある。歩行距離を先に確認する
雪の故宮、角楼と凍った護城河
雪の日の故宮。人が半分に減り、赤い壁に白が乗ります。予報で雪が出たら、予定を入れ替えても見る価値があります。

北京で雪が降るのは、年に数回です。降った翌日の故宮は、入場者が普段の半分ほどになり、屋根の金色が白に埋もれます。天気予報で雪の予報が出たら、故宮の予約をその日に動かしてください。写真を撮る人にとっては、この街でいちばん条件のいい日です。

北京の日程を、日付から組みます。

故宮の予約日、長城の天気、飛行機の時間。この三つを先に決めると、残りは自然に収まります。

09よくある質問

故宮と長城を、同じ日に入れられますか?
物理的には可能ですが、おすすめしません。故宮で8,000歩、長城で6,000歩。合計14,000歩になり、翌日に響きます。それぞれ別の日に置いてください。
北京は何日あれば足りますか?
主要6か所を回るなら4日。3日だと、故宮・長城・胡同の三つに絞ることになります。5日あれば、頤和園と天壇をゆっくり見られます。
冬に行くのは厳しいですか?
寒さは厳しいですが、雪の故宮は別格です。人はぐっと減り、赤い壁に白が乗ります。1月の平均最低気温は−8度。ダウン、手袋、耳当て、そして滑りにくい靴を。
子ども連れでも回れますか?
回れますが、歩行量を半分にしてください。故宮は中軸線だけを通って北へ抜ける、長城はロープウェイで往復して頂上付近だけ歩く。それでも十分です。
北京ダックは、どこで食べればいいですか?
有名店は予約が要ります。ホテルかガイドに聞くのがいちばん確実です。1羽180〜280元。2人なら1羽で足ります。皮を先に、熱いうちに。
空港は首都と大興、どちらがいいですか?
ホテルが東城区・朝陽区なら首都空港。大興は南に離れていて、市内まで50分かかります。ただし大興発の便のほうが安いことがあります。

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画像メモ(制作向け・非表示) このページは8点の写真を使用。すべて現在は仮画像(AI生成)です。 実写が必要:故宮(太和殿・雪景)、天壇、頤和園、胡同、什刹海、北京ダック。主要観光地のため、公開前に必ず実写へ差し替えてください。 共通スタイル:muted color grading, 35mm film, documentary travel photography style/ ネガティブ:oversaturated, HDR, plastic skin, perfect symmetry, CGI look, text, watermark, distorted faces