中国に着くと、LINE が送れません。Instagram も、Google も、Gmail も開きません。故障ではありません。中国国内の回線から、国外のサービスへの接続が制限されているためです。
これは日本の SIM を挿したままでも同じです。日本で契約した回線が、中国の電波を使うと、中国のルールが適用されます。
01なぜ繋がらないのか
中国では、国外の一部サービスへの接続が、国内の通信事業者側で制限されています。LINE、Google、Instagram、X、Facebook、WhatsApp、そして多くの海外ニュースサイトが該当します。
技術的には、通信が中国のネットワークを通る時点で、この制限がかかります。ですから「アプリを入れ直す」「再起動する」では解決しません。
02解決策は、二つだけ
制限の外に出る方法は、次の2つです。
方法1|日本で買う eSIM(いちばん簡単)
日本で購入する eSIM は、多くの場合海外ローミングです。データが国外の事業者を経由するため、最初から制限の外にいます。VPN の設定も不要で、現地に着いてオンにすれば繋がります。
これは「中国のネットワークを使っていない」からではありません。経由地が国外なので、中国国内の制限が適用されない、という仕組みです。
方法2|VPN を日本で入れておく
VPN は、通信を暗号化して国外のサーバーを経由させます。eSIM と違い、ホテルの Wi-Fi からも使えるのが利点です。
ただし、VPN のアプリは中国国内からダウンロードできません。アプリストア自体が制限されているためです。必ず日本で入れて、動作確認まで済ませてください。
03場面別の使い分け
| 場面 | eSIM | VPN | 補足 |
|---|---|---|---|
| 街を歩いているとき | ◎ | — | eSIM だけで十分 |
| ホテルの Wi-Fi から | × | ◎ | Wi-Fi は制限下。VPN が必要 |
| 動画を見る | ○ | △ | VPN 経由は速度が落ちる |
| 日本へ電話(LINE通話) | ◎ | ○ | eSIM のほうが安定 |
| 中国のアプリ(Alipay等) | ◎ | △ | VPN 経由だと遅くなることがある |
結論として、eSIM を主、VPN を保険にするのが実用的です。eSIM のデータを使い切ったとき、ホテルで作業したいとき、VPN があると助かります。
04ホテルの Wi-Fi について
ホテルの Wi-Fi は、つながります。ただし制限下のネットワークなので、LINE も Google も使えません。VPN をオンにすれば通ります。
なお、Wi-Fi の認証画面で中国の携帯番号を求められることがあります。海外の番号では通らない場合があるので、その場合はフロントに伝えてください。部屋のWi-Fiは、たいてい部屋番号と名前で入れます。
05出発前にやること
- eSIM を購入し、日本で設定と接続テストを済ませる
- VPN を2社インストールし、日本で接続テストをする
- LINE のトーク履歴を、必要ならバックアップしておく
- 家族に「中国では LINE が繋がらない」と伝え、連絡方法を決めておく(メール、または eSIM 経由の通話)